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    知っておきたい抗HIV薬について【看護師なら知っておきたい知識】

    看護師として働いていると、採血や与薬などの注射業務から、血液感染のリスクは常にあります。近年、針の改良化が進み、針刺し事故は年々減少していますが、それでもゼロではありません。

    特にHIVは、治療法が確立していないものなので、特に注意が必要です。日頃、血液感染のリスクがある看護師はHIVについての知識を持っておくと良いでしょう。

    HIVのリスクとは

    針刺し事故によるHIVのリスクは、実はそれほど高くありません。
    血液で汚染された針などで自信を刺してしまった場合のHIVの感染リスクは、0.3から0.5%程度といわれています。

    しかし、1000人が汚染血液に曝露された場合、3人から5人の感染者がでてしまいますから、油断はできません。

    抗HIV薬ってなに

    採血
    そのような針刺し事故が生じた場合、HIVの場合では、事故後の対処として抗HIV薬というものがあります。これは、感染直後に内服することによって、感染のリスクを80%低下させることができるというものです。

    これには、TDF、ツルバダ錠、プリジスタナイーブ錠、ノービア錠などがあります。

    抗HIV薬を内服する際の注意点

    しかし、これらの抗HIV薬は、針刺し事故から1,2時間以内に内服する必要があるため、内服するかどうかに自己判断が必要となってきます。

    これらの抗HIV薬には、それぞれ副作用もあるので、事故が発生する前からもしも針刺し事故を起こしてしまった場合に内服するかどうかを決めておくと良いでしょう。

    副作用の代表例は、下痢や吐き気、腎障害などです。
    また、B型肝炎の人では抗HIV薬を内服することによって悪化する可能性もあるので注意が必要です。

    一方、妊婦への安全性は確立されていません。
    そのため、妊娠中の人は胎児への影響も考慮して考えていく必要があります。
    また、妊娠していない女性でも、内服した場合にはその後3か月間は避妊が推奨されています。

    このように針刺し事故が起こりうる環境で働いている看護師は、万が一HIV患者さんの針刺し事故を起こしてしまった場合の対応を考えおくと良いです。

    針刺し事故が生じても、感染のリスクは高くはありません。
    しかし、決してゼロではなく、抗HIV薬を内服することによってリスクを減らすことができます。副作用なども考慮した上で、もしも事故を起こしてしまったとき、迅速に対応できるようにしておきましょう。

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