スキルアップのためにナースが持っていると役に立つ資格はいくつかあります。
ただ、やみくもに資格を取るのではなく、ご自身のビジョンにあった取り方をすべきです。
介護支援専門員(ケアマネージャー)
例えば、慢性期の病院や在宅医療に力を入れているところ、介護保健施設などをグループ傘下にもつ医療法人などでは、介護支援専門員(ケアマネージャー)の資格がスキルアップに役に立つでしょう。
先にあげたところでは、医療保険と介護保険の両方を使うケースが多いです。
ナースとして看護学校で教わるのは医療を中心に教わります。
ところがケアマネージャーの資格取得には福祉系のことも学びます。
ケアプランを立てる仕事をするしないにかかわらず、医療と福祉の双方を知ることで、仕事面でかなり役立つでしょう。
ケアマネージャーの場合、看護師として実務経験が5年以上であれば、それまでどんな科でナースとして働いてきたかは関係なく受験可能です。
精神保健福祉士・内視鏡技師
精神科系に勤めている方であれば、精神保健福祉士という国家資格も武器になるでしょう。
所定の大学に進学し、単位をとらなければなりませんが、大学の通信教育を利用すれば、働きながら目指せるでしょう。
先に述べた介護支援専門員と異なり、ご自身が今、現在おかれている状況を利用する方法もあります。
例えば、日本消化器内視鏡技師会の内視鏡技師の資格です。
現在、内視鏡は検査だけでなく、手術など使われる場面も増えてきています。
技術も進歩し、従来の経口・経腸だけでなく、経鼻やカプセル内視鏡などその種類も増えてきました。
現在勤めているところで携わる機会があるのであれば取得しておくべきです。
消化器内科・消化器外科で勤務する際、役に立ちますし、医師からも任せられる分野が増える分、やりがいや給与面でも違いが出てきます。
資格取得のためには試験があり、学術試験・口頭試験を受け、合格しなければなりません。
糖尿病療養指導士
そのほか、内科で糖尿病関連の病棟に勤務しているとか内科外来に関わっている方で2年以上の糖尿病療養指導に従事されているナースなら、糖尿病療養指導士という資格があります。
講習会終了後の認定試験が必須です。
糖尿病患者は増え続けており、社会問題となっており、合併症リスクも高いため、指導が重要視されています。
学ぶことで普段の業務に対するスキルアップにもなりますし、認定看護師や専門看護師を目指している人にとっては、目標過程としても最適です。
何を勉強するのであっても、今ある環境を生かしつつナースとしてのスキルアップを図る、あるいは将来に向けてスキルアップを図るそういう視点が大切です。