「ドクターハラスメント」「ドクハラ」という言葉を聞いたことがありますか?
医療職者に求められることとは、適切な診断と治療方針を早期に立てることです。
そして、その治療、支援を受ける患者さんが、その治療方法に納得し、理解し医療を受けることです。納得、了承した治療は、患者さん満足度を高め、患者さん主体の医療を実現します。
医療職者は、治療法の選択肢を提供し、その選択肢の中から患者さんは治療を自己決定する患者さん参加型のチーム医療が求められています。
しかし、「ドクターハラスメント」というその意に反した医師が増えています。
ドクターハラスメントについて理解し、看護師として、患者さん参加型の医療を求めていきましょう。
ドクターハラスメントとは
ドクターハラスメント、「ドクハラ」とも言われ、これは、医師の言動や態度、行動、雰囲気により患者さんは不快な思いをすることを言います。患者さんに対する言葉や行動による嫌がらせのことを指します。
患者さんを不快にさせる医師の一例
- 患者さんに対する何気ない一言
- 強い口調や暴言、威圧的態度
- 説明をしない
- 不快表情や面倒くさいと感じられる態度、ため息
このような医師の態度は、医師と患者間の信頼関係を失くさせ、医師-看護師を含む他の医療職者の関係性の崩壊も引き起こします。
病院や施設の評判を落とし、病院存続の危機すら引き起こします。
医師がドクターハラスメントを引き起こす原因
「自分はすごい人間」と思っている、「診察してあげている」という上から目線。
「どうせ説明しても分からないはず」という患者さんを無視した医師の考えがあります。また、自分は絶対的存在と威厳を主張する医師もいます。
実例として、実際に現場で起こっている下記のような問題もあります。
- 飲んでいる薬の内容を説明しない、診察、治療の説明を求めると、言った通りにしてください」威圧的に言う、若しくは従えないなら違い病院へ行きなさいと言う。
- 「ただの風邪」「はい、次呼んで」などと患者の言葉を無視している、十分な説明なく、診療を終了する。
- 淡々とした説明で、質問しにくい雰囲気を作る。
看護師としての態度
看護師として、患者さんの意向をくみ取り、それを医師に適切に伝えることが求められます。
満足できない説明に関して、患者さんは不安な表情や態度で思いを表出しています。それを理解し、不安や疑問を看護師側から患者へ聞き、その点について医師に説明するよう求める必要があります。
診察を中断しようとする医師に対しては、取り合わず、「説明をお願いします」と患者側に立って強く要求する事も必要です。なぜなら、患者さんの為だからです。
患者さんが安心して治療、療養するために納得いく説明と理解が必要なのです。
まとめ
あなたが看護師になった理由は何ですか?
医師の為ではありません。患者さんの為です。
医師は、賢いし自分より上だと感じるかもしれません。
しかし、その上の立場の人が弱い立場の患者さんに適切な対応をしなかった時、弱い立場の患者さんの為に働くのが看護師としての遣り甲斐ではないでしょうか?