看護師になろうと思っている方、看護師の給与について、どのようなイメージを持っていますか?現役看護師さん、今の給与に満足していますか?看護師の給与と言えば、一般職より高め、ボーナスが多い、夜勤をすればするほど高くなると言ったところでしょうか?
しかし、看護の仕事は3Kともいわれ、「きつい」「汚い」「危険」と言われています。仕事に見合った給与が支払われていると感じる看護師さんは、多くは無いようです。また、もっと給与を充実させたいと転職を決める看護師さんもいます。
そんな看護師さんの給与事情についてまとめてみました。
実は、初めだけ!?伸びしろの無い給与
看護師の初任給は、約20万円前後からスタートすることが多く、一般職や製造職の初任有より高給と言われています。専門職であり、国家資格を有するということで初めから給与は高めで推移するのが事実です。
しかし、昇給やベースアップという毎年の給与アップについてはどうでしょうか?製造業やサービス業、一般職等のベースアップは、最低限のベースアップは決まっていることが多く、企業の経営状況に応じ追加されることがあります。
しかし、医療職である看護師は、病院経営と言うのは診療報酬により収入額は決まっており、経営が著しく上向きなどと言うことは無く、ベースアップに何かが影響するということは無いようです。よって、昇給や給与アップの上昇は他の職業と比較すると低いのが特徴です。
初め、他職種の同級生より高い給与取得であっても、数年経てば、基本給は追いつかれてしまったということもあるようです。伸びしろが無いというのが看護師の給与の特徴です。
転職や退職がアダに!?
看護師をする女性は、結婚や出産を機に退職したり、職場の不一致から退職する場合があります。結婚や出産を機に退職した場合は、復帰の際にパート看護師を選択したり、ブランクがあったりすると経歴加算が無いために給与が下がる場合があります。
転職をする場合も、十分な経歴が無ければ経歴加算が無く、前職同等の給与であったり、その職場の給与規定に従ったりすることになり、給与額が下がるということもあります。退職や転職をすることで、労働条件が悪くなる、給与額が下がってしまうということがあります。
昇任の機会
昇給やベースアップには、昇進と言う自分の立場が上に上がるということがあります。しかし、病院で上の立場に立つと言えば、「部長クラス」「師長クラス」「副師長クラス」「主任クラス」くらいしかありません。部長や師長は各病院に一人程度、副師長も病院規模によりますが数人と言うくらいです。
たくさんの看護スタッフの中からこの管理職になるにはなかなか困難です。退職までこれらの位置づけにならずに退職といったケースも少なくありません。昇進が大幅昇給に結びつくことがあり、昇進しなければ、給与アップはそこそこということになります。
人件費削減
国の施策により、診療報酬引き下げが行われています。その波を受け、看護師のみならず、コメディカルスタッフの昇給止め、減少、人件費削減の影響を受ける場合があります。
介護職の待遇改善は、施策としてありますが、看護師の待遇・処遇改善は唱えられていないのも現状です。また、昇給が無ければ賞与もアップしない、人件費削減されれば、月々の収入が減り、賞与も減るということになります。
看護師にはたくさんの諸手当があります。資格手当、夜勤手当、○○加算など、各病院により異なりますが、各種手当てがあります。これらの手当て額が調整されたり、正月手当や休日手当が減る、無くなると言った職場もあります。
都市と地方
努める地域により給与差があるのも事実です。都市部では、看護師の人材を確保するために好給与、好待遇とする職場があり、それぞれが競い合い給与額が高くなるということがあります。
しかし、地方においては病院数が少なかったり、人気不人気の職場がはっきりとして居たりして、競う必要が無く給与額は低くても支障なく人材を得られるという場合があります。
最後に
看護師の給与事情について理解いただけましたか?看護師の仕事は決して高給ではないようです。
仕事量、仕事の困難さ、仕事によるストレスや不規則さ等を鑑みれば、そう多く給与を得ているわけではないようです。
また、キャリアアップにかかる費用や研修や協会に加入する費用など、専門職としてかかる費用もあり、人々が考えるより多くはありません。給与アップを目指し、転職を考える場合は、条件をしっかり確認したうえで行う必要がありそうです。
給与は、仕事のモチベーションにもかかわる部分ですから、もっと待遇が良くなることを願いたいですね。