これまで人に会う為の身だしなみであったり、遊ぶための身だしなみに気をつけたりすることはあっても、社会人としての身だしなみを考えることは無かったでしょう。
しかし、4月から社会人となり、病院で看護師として勤務する事になり、身だしなみと言う言葉を耳にすることが多くなってきたのではないでしょうか?
新人研修や接遇研修などで取り上げられる職場も多いのではないでしょうか?
看護師と言う職業は、対人職業で、人と顔を合わせ関わり合いながら時間を過ごす職業です。そのような看護師と言う仕事において、何故身だしなみが必要なのか考えてみましょう。
身だしなみ与える印象
では、清潔感あふれる人、薄汚れた感じの人、どちらに看護をされたいでしょうか?
また、同じ事を言われたとしても、どちらの方が説得力があるでしょうか?
人間とは、「見た目で判断してはいけない」と人に教えてはいますが、実際第一印象を大切にする動物です。感じが良いか、感じが悪いかと言う事を見た目で判断し、その後のその人との関わりに印象が影響するものです。
なんとなく感じのよい人とは話してみたいし、関わろうと言う気持ちになります。しかし、不潔、なんか嫌だと感じる人とはなるべく関わりたくないし、近寄ってほしくないものです。
患者目線と看護師の配慮
患者の立場であればどうでしょう。
好印象でも、印象が悪くても、患者さんは担当看護師のケアを拒否することはできません。
あまり印象が良くなくても、仕方なく我慢してケアを受けなければならないという事もあります。
患者さんに遠慮や我慢をしてもらっては、その看護師自身が患者さんにとって「害」となります。看護者が患者さんにとっての「悪」であることはあってはならず、看護師として必要最低限の身だしなみを整え、患者さんに不快を与えない装い、振る舞いをしなければなりません。
身だしなみと信頼関係
身だしなみと信頼関係は影響しあうと思いますか?
では、考えてみましょう。
ビシッと身だしなみを整え、ハキハキと姿勢が良い看護師に指導されたとします。
なんだか説得力があり、信頼を持てませんか?
従うべき、素直に受け止めようと思いませんか?
しかし、しわだらけのナース服に、ぼそぼそした声、表情の暗い看護師に同じ内容を指導されたとします。
受ける印象はどうでしょう。
全く同じ内容でも、「ほんとに?」「べつにいいんじゃない?」と頭に残る印象が薄くなるでしょう。それは、「重要!!」と思う説得力に欠けるからです。
「何を言っているかわからない」「人に言う前に自分をどうにかした方がいいんじゃないか」「この人にとやかく言われたくない」と言う気持ちにさせてしまう事があります。
看護師と言う職業は、信頼関係で成り立つ職業です。
自分の心を寄せられる人は、自分の身を任せられる人の言う事しか聞きたくは無いものです。
指導教育が必要な看護師であり、療養や治療に必要な注意をお願いする業務もあるのが看護職である為に、自分の言っている事をきちんと聞いて貰うためにも信頼を寄せられる清潔感ある身だしなみを整える必要があります。
まとめ
自分が看護してもらいたい看護師はどのような人でしょうか?
それを考えれば、自ずと必要な身だしなみや立ち振る舞いは整います。
また、自分の家族を看てもらうならどのような看護師が良いでしょうか?
患者さんからの信頼を獲得するためにも身だしなみを整えて出勤しましょう。