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    燃え尽き症候群~看護師不調の原因と実例・経過について~

    燃え尽き症候群という言葉を聞いた事がありますか?
    やる気みなぎる頑張り屋さんが、ある日突然、仕事が出来なくなるという現象です。
    頭に、心に、体にと頑張りすぎた結果、何もできなくなってしまうという、一種のショートしてしまった状態です。

    看護師の燃え尽き症候群と、その対処法を学び、もえつく事無く働き続ける方法を考えてみましょう。

    燃え尽き症候群とは

    仕事やスポーツなど、自分の目標や目指している事に対し、報われない、結果が出ない等、頑張りに対する報酬や対価が得られなかった場合、欲求不満状態となり、頑張り続けることが出来なくなる状態です。

    「何のために頑張っているのか」「やっての意味が無い」と感じ、モチベーションが維持できなくなり、仕事であれば業務出来なくなったり、スポーツであれば練習や訓練が出来なくなる状態です。

    看護師の場合は、過酷勤務なのに収入が少なかったり、頑張っていても上からの評価を得られない時、激務の末に疲れのみが残り、「何のために看護師になったのか」と看護師になった原点を見失う為に起こります。

    心と体、心身の消耗のみではなく、倦怠感、やる気の無さ、無気力、集中力低下、マイナス思考などの症状により仕事が手につかなくなります。

    燃え尽き症候群の実例

    日勤と夜勤の連続、休みなく、たまの休みも委員会や新人教育で、休日出勤は当然のように行っていました。

    ある日、夜勤帯で急変があり、患者さんの死に直面しました。当然悲しみを感じましたが、他の患者さんや病棟業務に追われ、夜勤帯は忙しく過ごしました。

    そして、夜勤明けに鏡を見ました。
    その姿に驚きを感じたそうです。ぼさぼさの頭、目の下のクマ、顔色の悪さなど、自分の表情や身なりに対して「何をやってるんだろう」と一言。

    もう力が入りません。休んでも空虚感に苛まれ、仕事をする気すら起きません。そのまま、仕事にいけないまま、退職してしまったそうです。

    燃え尽き症候群の経過

    燃え尽き症候群

    1. 問題認める
      自分の現在の状況を考え、休養が必要かどうか、働き続けられるか、何が問題でモチベーション低下となっているか考えてみて頑張りすぎていた自分を認め、次の行動を考える。
       
    2. 仕事と距離をとる
      長期休暇や病気休暇の取得、退職により仕事を離れてみる。退職は最終手段とし、出来ることであれば、今の職場に籍を置いておく。そうする事で、退職するかどうか考える時間をとる。
       
    3. 健康を回復させる
      心身の回復について考える。自分の疲れや疲弊を認め、十分に休息を取りリフレッシュし、心と体の気健康回復に努める。
       
    4. 価値観を考える
      仕事とプライベートについて考えてみる。
      バランスはどうであったか、このまま同じ働き方をすればもう一度同じ状況になると言う事を踏まえて仕事への価値や仕事のバランスについて考える。
       
    5. 働く場所を考える
      本当に今の職場で働き続けられるかを考え、転職も視野に考え直す。
       
    6. 過去との別れ、新たに始める
      新しい環境で人生を、再スタートさせる。

    転職の考慮

    どうせ、復職しても労働環境は変わらないという冷静な判断が出来るようになったころ、転職を考えることもあるでしょう。その決断は間違いではないかもしれません。

    自分が頑張りすぎた結果ですので、その労働条件や労働環境が変わらない限りは、また燃える気症候群になったり、本当の鬱や心身症にかかることも考えられるでしょう。

    自分の体力、気力にあった職場に転職する事が大切です。
    一番は、自分にあった労働環境です。

    スローな療養や慢性期があっている看護師が、急性期や救命でバタバタ働くことはそれだけでストレスです。また、きびきび働きたい看護師が、仕事の少ない診療科で働くことは面白くありません。

    まとめ

    人生の大半を職場で過ごすと言うのが、日本人の仕事の特徴です。人生の大半を職場で過ごすのであれば、その仕事を充実したもの、したい仕事を行う事が人生を彩るためにも必要なのではないでしょうか?

    燃え尽き症候群になって気付くこともあります。
    こんなに頑張りすぎていたのか、自分には合っていない職場だったのかと。
    気付いた時が転職時です。もう、無理しなくていいのです。

    次こそ、自分らしい職場で働くチャンスです。

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