看護師の悩みの多くは、職場の人間関係と応える職員が多いと言われています。
もともと共に働いている看護師同士でも、我慢をしたり、いがみ合ういう人間関係のゆがみを生じることがあるのに、人を教育する立場となれば、抱えるストレスやプレッシャーは多大な物となります。
教えるという事は、なかり気を使い、労力を伴います。
どのようにすれば、上手く伝わるか、分かって貰えるかを考え、上手く伝わらないと、ついついイライラしたり、怒ってしまったり、自分自身の自信喪失につながったりと様々な感情が湧きあがります。
そして、先輩や上司からの教育する自分を観る目線が気になったり、周囲の反応に過敏になってたりします。
今の若い看護師は、「怒られる」と言う事を嫌い、関係性構築に困難を極めることがあります。円滑なコミュニケーションにより、上手に新人看護師を育てる方法を生んで見ましょう。
今時ナースの教育
まず、教育者としての先入観を取っ払いましょう。
新人看護師のしたことや、失敗に対して聞く耳を持つことが大切です。
「なぜそうしたのか」「何を考えていたのか」という理由を聞き、行為に至った理由を知ることから始めましょう。
理由づけを聞かずに指導に入れば、新人看護師側が「どうせ聞いてくれない」「自分はできない、向いていない」「否定しかされない」という思いを募らせ、やる気の喪失、引いては早期退職の原因となります。
今の新人看護師は、向いていないと感じたら、躊躇なく自分に適した職場探しを始める傾向にあります。早期離職や退職を阻止するためにも、教育者としての関わり方、コミュニケーション方法の見直しが必要です。
教育者としての心構え
・最後まで話を聞く
まずは、理由が大切です。その理由を無視しては、新人看護師自身のモチベーションを低下させてしまうこととなります。
「○○先輩はこう言った」「△△するようにといわれた」など、教育者やプリセプターの知らないところで指導を受けていたと言う事もあります。
そのような状況を知らないで、頭ごなしに叱られることを新人看護師は嫌います。
「なんでそうしたか、理由を聞いて!!」と新人看護師は心で叫んでいます。
・話を聞く体勢、状況を設定する
話をする状況や体制をつくることも必要です。人目につく場所で、怒られる、注意されることを強く拒否する傾向にあります。しかし、人目につかない場所であると、輪をかけて誇大に捉えられたりして指導が良く働かないこともあります。
病棟やナースステーションの片隅などで時間をとって話をするなど、他のスタッフにも少し目をかけてもらえるような場所で、向き合って話をする時間をつくることも必要です。また、思いを表出する新人看護師に対し、うなづいたり、理解を示す態度を現すことも必要です。
・考えや思いに対して否定しない
受けとめると言う言葉を何度も繰り返しましょう。「そんなことがあったんですね」「そう感じたんですね」「大変だったんだね」などと、思いを否定しないことで、新人看護師の思いも「話を聞いてくれる人」という認識になり、これからの教育・指導関係を良好に保つことが出来ます。
本当は、叱らなければいけないシーンがあるかもしれません。
しかし、現代の新人看護師の教育では、諭す理由づけを行うということで、ゆっくりじっくりかかわることが重要とされています。
まとめ
自分たちの教育された時代の方法では、通用しない時代がやってきました。新人看護師の離職率を左右するのは、現場教育や、プリセプターシップなどとも考えられています。
プリセプターとして、教育に焦る気持ちや苛立つこともあるでしょうが、一人の看護師を育てる為に、新人看護師の怒られずにのびのびと成長したいという気持ちに沿う教育を行う事も教育者の技量なのかもしれません。