認知症高齢者への対応〜食事介入〜【看護師としての接し方】

認知症高齢者への対応〜食事介入〜【看護師としての接し方】

認知症の高齢者と関わる上で問題となる事に食事が挙げられます。
食事を拒否したり、今食べた食事を忘れる、食事をとっていないと空腹を訴える、満腹感が無く食べ続けるという問題が挙げられます。

しかし、認知症の患者さんにいくら、「食事をとった」「食事を取りましょう」「もう食事は終わりです」などと伝えても、思いこんでいる状況を訂正できず、「この人が邪魔をする」などと嫌悪感を現す場合があります。

認知症高齢者の食事ケア、食事支援において正しい理解をし、楽しく食事が出来る、適切に摂取できる事をサポートしましょう。
 

食事に対する工夫

食事を苦痛をしてしまっては、摂食拒否となり、必要な栄養素はおろか、生命維持に必要な栄養摂取が果たせないと言う状況になりかねません。楽しく、美味しく、食事が良い事と認識できるように関わる必要があります。

  • 落ち着いて、明るい雰囲気で、好きなものや食べやすいものを用意します。
  • 食べ物の大きさや食べやすい自助具や食器など、食べやすさを考慮したセッティングと内容にする。
  • 酸味、塩味、辛味、甘味、渋味など味覚が感じにくくなっている高齢者の味覚へ働きかける味付けにする。
  • 食事拒否がある場合は、一日三食等にこだわらず、食べたい時に食べたいものを用意する事も必要です。

食事を忘れた

少し前に食べた事を忘れる事がありますが、食事に対する執着や食事をすることに強いこだわりがある場合は、今食べた事を忘れる事もあります。栄養過多となったりして、健康を害したり、満腹なのにその感覚が無く食事を求めるトラブルで周囲を困惑させることがあります。

しかし、こちらがいくら食べたと説明しても理解はできません。
時に、「この人が食事をくれない」と周囲に訴え、虐待を疑われるトラブルもあります。

そのような時は、一回量を減らし、小分けに食事を出来るようにしたり、低カロローやノンカロリーの食品やおやつを用意し、栄養過多や摂食異常に対応します。

「特別よ♪」などと、喜びをもたらす声かけで満足感に働きかける関わりで、食事への執着をそらす事も出来ます。

異食行動

食べられないものや、食べなくても良い食品の飾りや皮等を食べる異食行動があらわれる場合があります。時に、ボタンや周辺に置いてあるもの、自分の屎尿を食べる認知症高齢者もいます。

皮のある食べ物は、皮をあらかじめとっておく、飾りとして皿を彩るものには、食べても害の無い食品で彩る等の対応を取ります。

食べられないものに関しては、口にする危険性のあるものは周囲におかない、手の届くところに小物はおかない工夫が必要です。

安全に生活できるよう環境調整が必要です。

食事拒否の背景

食事

食事が好きな患者さんが、食事をしない事があります。
いつもの変わらない日常でも、食事をしないという変わった事に敏感に反応してあげる必要があります。

便秘や下痢、腹痛を訴えられず、食事拒否と言う形で異変を察知できる事もあります。

また、入れ歯の不具合で口腔内に異常が出たり、痛みにより食事が取れない事もあり、身体的状況を観察する必要があります。

食事環境と姿勢

認知症高齢者が食事を行う時、食べやすい環境や食事形態、食器の利用など、環境調整や安楽な姿勢保持への支援も必要です。

椅子に座って食事をする時は、座る椅子が苦痛にならないが、座りやすいものか、足が着地しているか、また、半身まひなどにより身体に傾きが無いか、麻痺で食べにくい食器担っていないかなど、あらゆる側面に配慮し、食べたい、食べやすい環境調整が求められます。

まとめ

認知症高齢者の食事への介入として、食べやすさへの支援が大切と言えます。
その患者さんの体勢、食形態、本人の好き嫌いに合う内容かなど、食べたいと感じる完成への働きかけが重要となります。

食べない、食べられないことにばかり目を向けるのではなく、食べられる工夫を看護者として行いましょう。
それに気づく配慮ある看護職者を目指しましょう。

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しかし、職場環境によってはもっと心にゆとりを持って働くことができる場合もあります。
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