看護学生として勉強できる間は限られています。学生のうちは、早く看護師になりたいと思う人も少なくありません。
しかし、看護学生での経験はその後の看護師人生を大きく変えることもあります。看護への道に挫折しそうになった看護学生は、一度読んでみてください。
看護学生で経験できるのは学生のうちだけ
看護学生は学校での座学に加え、病院実習があります。
病院実習では看護学生として、受け持ちの患者さんのアセスメントから看護を行いますが、学生ができることは限られています。なぜなら、免許をもっていないからです。
看護学生は学校での勉強や病院実習を通じて単位を取得し、はじめて国家試験を受けることができます。そのため、どの看護師も看護学生時代を経験しているのです。
看護学生として患者さんのそばにいられるのは、学生のうちだけです。
看護師になったら学生としてそばにいることはできません。学生はよく「私が看護師だったら、もっとこうしたい」や「学生だからこれしかできない」と嘆きます。しかし、学生としてこのように考えることや、自分の理想を持つことは大変重要です。
なぜなら、看護師として働いたときに、その気持ちの強さがあると頑張れるからです。実習をつらいと思うのではなく、必ずみんなが通る「限られた道」だと思うと、乗り越えやすくなります。
病院実習での経験がその後の看護師生活を支えることも
学生として出会う患者さんは、時として看護師よりも学生に胸の内を打ち明けることがあります。それは、一日に多くの患者さんを受け持つ看護師よりも、一日その患者さんだけを看護できる学生だからこそです。
そのため、病院実習で出会った患者さんは、学生に多くのことを教えてくれます。
学生から看護師になったときもその気持ちは忘れないものです。そこでの経験は看護師になった将来の自分の支えや、自分の看護論の原点となります。
一方、病院実習は毎日レポートがあり、大変に思う人も少なくありません。そこで大切なのが、周囲の友人です。
厳しい環境下にあればあるほど、団結力は高まり友情も強くなります。看護学生のときに出会った友人は、一生の友になりえるので、大切にしてください。
病院実習はひとつひとつ大切に
病院実習の中には、自分の興味のない分野のものもあるかもしれません。
例えば、急性期の看護師を希望しているのに、精神科の病院実習に行かなければならず、億劫に感じる人もいます。しかし、どこにおいても色々な人がいるため、無駄なことは決してありません。
全然関係ないと思っていたことが、将来どこかで実を結ぶかもしれないのです。そのため、どんな病院実習でもひとつひとつ大切に経験していきましょう。
このように看護学生の経験は、将来看護師になったときにも大変重要な意味合いを持っています。たとえつらくても自分のためになることなので、すべての経験を大切にしていくと良いです。