看護師になるには国家試験に通らなければなりません。
看護師の場合、国家試験は必修問題・一般問題・状況設定問題で構成されています。
必修問題というのは看護師としてとくに基本的で重要な知識や技能について問われる問題で50問中8割以上の正答率が絶対条件となっています。
試験問題の数
一般問題は解剖生理から看護ケアまで幅広い範囲から出題されますが、その中に基礎看護学も含まれます。対象となる患者にとっての病気の捉え方やナースの仕事の歴史・ナースの役割やチーム医療についてなど、これからナースとして活躍していくための導入部に位置づけられる学問です。
その他に、人体の構造や機能について、社会保障制度のことについて、成人や小児・老年などのお世話についての学問など科目ごとに出題数はほぼ毎年決まっており、全部で130問の出題となります。
状況設定問題というのは患者の状況に応じた計画の立案や実施など応用力や判断力などが問われます。現場での仕事に直結する内容が多いため、他の問題はすべて1問1点なのに対し、こちらは1問が2点と配点が高く設定されています。
試験問題について
一般問題と状況設定問題は合格に必要なボーダーラインというのが定まっていません。
年によって変わり、合格発表の際に同時に発表されるのです。
ただ、国家試験は将来のナースを生み出すための試験です。大学や高校受験は入れる人数が決まっておりそれ以上の人数を振り落とすための試験のため目的が異なります。
特に今は、ナースが不足している現状があります。高齢化社会となっていますし、もうすぐ団塊の世代が後期高齢者となってくる時代のためナース確保は国の課題でもあります。
そのため約90パーセントほどの人は合格できるようになっているのです。
試験合格の為に
大学や専門学校で必要な知識を習得し、あとは国家試験が近くなってくると就職活動など卒業に向けて忙しくはなってくるでしょうが、とにかく少しずつでも膨大な試験範囲を頭に入れていくことが試験合格の糸口なのです。
必要最低限の知識を持っていることはナースとして必須です。
基礎看護学はあらゆる看護実践に共通する基礎理論です。
看護の専門職としての役割を果たすための基本的な考え方について理解を深めるためにもきちんと勉強して試験に臨みましょう。
最近の傾向として、丸暗記するだけではなく自分で状況判断できないと解けない問題が増えてきています。ナースとして活躍するための力がないと9割合格とはいえ難しい試験なのです。