国家試験を受けて資格を取ってこそ看護師を目指してきた意味があります。
学校に通って必死に勉強してきたことを無駄にしないために欠かせないのが合格を勝ち取ることですが、試験の難易度はどの程度なのでしょうか。
合格率やボーダーラインなどの様々な角度から理解しておきましょう。
驚くほどに高い合格率
国家試験と聞くと難関に感じて半数も合格できないのではないかと考える人もいるかもしれません。国家試験の中にはそういった難易度が高いものもありますが、看護師の試験については認定試験という意味合いが強いのが実情です。
合格率から見ると90%前後を推移していて、試験に臨む段階に至れればほぼ合格できる試験となっています。これは試験自体よりも、国家試験を受けるために必要な資格の方が優先されている現状があるからです。
看護系の大学や短大、専門学校などで定められた教育課程を履修し、実習を行って実務を行えるようになっているのが前提となっています。そのため、知識を十分に持っているかどうかの確認をする目的の認定試験という意味合いが強く、合格率が高くなっているのです。
約一割を不合格にするボーダーライン
看護師として現場で働ける能力を持った人材だけに資格を与えたいのは事実であり、そのためにボーダーラインがあるのも確かです。
しかし、総合的な点数として何点以上とらなければならないというボーダーラインがあるわけではありません。
約一割の受験者を不合格にする形でボーダーラインが作られていて、能力が不十分な人を一部だけ除外して資格を与えるシステムになっています。そのため、難易度は受験者のレベルに左右されがちなのが実際であり、たまたま受験者のレベルが高かったために不合格になってしまうリスクもあると理解しておきましょう。
忘れてはならない基礎科目のボーダーライン
総合点についてはボーダーラインが明確になっていませんが、受験科目のうちでも基礎科目に関してはボーダーラインがあることに注意しましょう。
基本的な理解ができていない人に国家資格を与えるわけにはいかないというのはもっともな考え方です。
そのため、基礎科目については80%以上の点数をとらなければ倒閣できないようになっています。医療や介護を担う看護師だからこそ基礎的な知識の不足によるミスはあってはならないものです。そのことを配慮して足切りをするために基礎科目にボーダーラインが惹かれているため、若干難易度が高くなっていることは理解しておきましょう。