皮膚科は外来というイメージが強い診療科目ですが、入院病棟もあります。
そこでは、他の診療科目とは違った特徴を持っており、病棟で勤務する上では比較的働きやすい環境といえます。
皮膚科病棟の特徴
皮膚の疾患は、アトピーをはじめイボやほくろなど、多くの人が抱える悩みでもあります。しかし、そのような疾患の多くは外来で治療を行うため、入院することはほとんどありません。
そのため、皮膚科における病棟では、点滴をたくさん必要とする患者さんや特別な処置が必要な患者さんが入院しています。
また、皮膚の疾患を抱えているのは、幅広い年齢層の患者さんがおり、皮膚科病棟は比較的日常生活が自立している患者さんが多いという特徴を持っています。
皮膚科病棟ではこんな患者さんがいます
皮膚科病棟で入院している患者さんに多いのは、帯状疱疹や蜂窩織炎、類天疱瘡などの疾患の方です。
帯状疱疹は体の抵抗力がおちてきたときに発症する病気なので、比較的高齢の方が多いですが、どの年代の方もかかる可能性があるため、幅広い年代の方が入院しえます。
皮膚科病棟の看護
皮膚科病棟における看護では、主に疾患の症状を緩和するためのケアと医師の指示による薬剤の投与です。
例えば、帯状疱疹では抗生剤の点滴を一日に3回行うことが多いので、帯状疱疹の患者さんが入院してきた場合には、留置針を入れて点滴の準備を行います。また、痛みが強い場合には痛みを抑える薬剤の指示をもらっておくことで、患者さんの希望に合わせた看護が提供できます。
一方、類天疱瘡では薬剤の塗布や包帯の交換を行っていきます。この場合、看護師は医師の介助を行ったり、一緒に行っていくことが多く、看護師のみで行うことは少ないです。
また、蜂窩織炎の患者さんでは、患部が腫れたり痛みを伴うものなので、定期的にアイスノンなどを準備し、疼痛の緩和に努めます。病棟の多くでは、時間ごとにクーリングをするようにしていますが、患者さんからの希望があればいつでもアイスノンを交換していきます。
このように皮膚科病棟では、複雑な検査や処置が少なく、患者さんも日常生活が自立していることが多いので、働きやすいと言えます。