眼科の治療と言えば、高齢者の白内障や成人の緑内障や目の炎症や傷による単発の受診、小児の視覚異常などが挙げられます。診療には、医師や視覚技工士、臨床検査技師などが携わり、看護師の仕事は必要があるのか疑問を感じることもあります。
眼科診療における看護師の仕事は、円滑な診療と、正しい療養生活の指導、眼の異常を来たさない生活指導などが挙げられます。
パソコンや携帯電話の普及により、人々は目を酷使し、眼の異常を感じ受診するケースや、高齢化による視力障害等で受診するケースが多くなっています。
では、眼科診療における看護師の位置づけや業務について学んでみましょう。
眼科看護師の仕事
人間が生活する上で見えると言う事は、当たり前のこととなっています。
しかし、眼の疾患によりその機能が低下したり、全く見えなくなるとその人の生活はどのように変化するでしょうか?
日常生活を問題なく送ること、生活の質を脅かさない為にも、眼の機能は重要です。
眼科では、手術や検査の説明やその指導、手術を要する患者さんの全身管理と手術だし、術後指導や医師の指示による処置などを看護師の仕事とします。
緊急性や、急変などのリスクは低いですが、眼の病気と言う事で、見えない、見えにくい、感覚に異常を来たしていると言う事があり、療養中の安全管理に対するリスク管理と安全に対する支援が求められます。
診療後、退院後、患者さんが適切にセルフケアを行い、状態悪化や再発、セルフケア不足による合併症予防を指導・教育する必要があります。
時に、視力低下や疾患によるセルフケア不足や、認知症併発などによるADL低下患者さんに対して、食事介助や排泄介助などの日常生活支援が必要となる場合があります。
眼科看護師に求められる力
その人が、どの程度見えて、どの程度分かっているかを判断し、適切に対応できる力を要求されます。見えない、見えにくい状況で、どの程度疾患や自己管理出来るかを把握して指導する必要があります。
視覚障害者であると、過度な介助を嫌う場合や、障害者として対応される事を心外に感じている人もいます。その人の尊厳を守る上で、その人の視覚レベルと、知能レベル、セルフケアの能力に関するアセスメント力が必要です。
また、コミュニケーション能力も要求されます。
人は、眼から見える情報であらゆることを判断し、対処しています。
自分の視力に関する予後に不安があったり、見えなくなったらどうしようという不安を抱えている事、手術に対する不安等、多くの不安やストレスを抱えていることも想定されます。
患者さんが安心できる説明と、不安を表出できる信頼関係で、思いを吐露できる場所に看護師が慣れる事も重要です。
まとめ
眼科では、一般の病院では身につけられない専門的スキルを身につけられます。しかし、一般的な病院で経験できる看護や医療を経験する事は難しいのが難点です。
眼科的な状態悪化や命に関わる急変はそう多くはなく、緊迫感やプレッシャーに悩まされると言う事は少ないところが勤めやすいところです。
高齢者などの基礎疾患による異変はないとは言えませんが、命の危機を感じることは多くはありません。
また、一般の診療所と総合病院や医療危難による待遇の差や、残業や休暇措置に関して労働条件に差がある事が多く、転職の際には希望する勤務先の条件をしっかりと確認しておく事が必要です。