ドキッとした看護師さんもいるでしょう。
経菅栄養の患者さんは、こちらからアプローチしなければ口をあけることはありません。口腔内は乾燥し、時に痰が溜まり、ケアをしなければ病原菌の温床となります。
しかし、人はあまり口腔内を見せたいのもではありませんし、口腔の生活に関して看護者が興味を持たなければあまり、観察される事はありません。
口腔内が不潔な状態では、肺炎や口腔内のカビ繁殖、誤嚥、不快感の原因となり患者さんにとって有害となります。しかし、経菅栄養患者さんは、高齢で自己管理が出来ない患者さんが多く、自分で何とかできない実態もあります。
では、看護師として経菅栄養患者さんの口腔ケアにどのような支援が出来るかを学んでみましょう。
口腔ケアの大切な事~乾燥予防~
経菅栄養中の患者さんは、口から水分、食べ物を食べることが無く、常に乾ききっています。
ドライマウスと言われる状態は、口腔内の痰を乾燥させ排出出来ない、口腔内の唾液の低下により自浄作用を低下させてしまう、引いては、肺炎や口内炎、口腔の炎症や痰の誤嚥などの影響を与えます。
口を潤す事が出来ない為、看護師が口腔ケアにより口の潤いと清潔を維持しなければなりません。
しかし、正しく優しくアプローチ出来なければ、弱った口腔内の機能を過度に刺激し粘膜の炎症や傷を負わしてしまう事にあります。
- 歯ブラシは気先が柔らかいものとし、優しくブラッシングしましょう。
- 生活リズムも整う利点があり、食事摂取に関わらず、三食の時間を利用しブラッシングを行いましょう。
- 吸引と少量の水の利用により、潤いと清潔保持を意識して援助しましょう。
- 歯のブラッシングのみではなく、舌苔も取るようにブラッシングしましょう。
- 長く口腔ケアをしていなかった患者さんの口腔内は、一度では清潔を取り戻せない場合があります。
根気強くアプローチし、一度で取りきろとはしないでください。
専門医の受診で、チェックをして貰いましょう。
歯科医療は、往診をとる医師もいます。
定期的なしか受診により口腔の健康維持することで全身状態の改善や健康維持・回復に関われます。
感想対策には、ブラッシングの他に嚥下機能が残存している場合は少量の水をガーゼに含ませて拭く、砕いた氷を含ませる、飴をなめるなど積極的なアプローチが出来ます。
しかし、危険性もありますので、主治医や看護師間の話し合いで出来るかどうかを確認してください。
まとめ
経菅栄養や寝たきり患者さんの口腔ケアについて、近年多くの研究や文献が出ています。
全身状態の安定や状態改善にも関わると言われる口腔内環境です。
看護師として、その疾患のみを見るのではなく、当然人が清潔を保つ口腔にも少し目線を向けてみてください。
口腔ケアは、辛い療養をしている患者さんの快適な思いを刺激できる支援ともなります。「気持ちいい」「さっぱりした」と自分の行う看護が患者さんの喜びとなれば、また遣り甲斐とやる気に繋がります。
口腔ケアの重要性を今一度考えてみてください。