口腔の清潔を保つこと、安静を余儀なくされている患者さん、鎮静剤により深い眠りについている患者さん、疾患や障害により意識が低下している患者さん、手や腕の疾患や障害により自分で口腔の生活保持が困難となっている患者さん、認知症や高次機能障害により口腔ケアの方法を分からなくなっている患者さんなど、様々な状況下で、看護師の介助により口腔ケアを求めている患者さんがいます。
このような患者さんは、自力で口腔の清潔が保持できず、虫歯、歯周病、口腔内のトラブルを抱える場合があります。
口腔内のトラブルにより、治療や疾患が良くなりにくいと言う悪循環を起こすことがあり為、看護職として正しい口腔ケア方法を知り、口腔内清潔へのアプローチがもtめられています。
看護師が行うべきことと、アセスメント・判断
出血、歯牙脱落、歯肉の腫れなど口腔内の状況を確認し、適切にアセスメントする必要があります。また、正しいブラッシングや口腔ケアにより常に口腔内が清潔であるようケアする必要があります。
口腔内の乾燥は口腔トラブルの原因となる為、感想予防の為の水分sッシュを促したり、治療上水分制限がある場合は、湿らせたガーゼなどでふき取るなどのケアが必要です。
- 歯肉出血がある前に正しいケアと観察で早期発見、予防を行う。
- 歯肉出血を恐れて歯磨きを怠ると、歯垢が熱くなり、口腔内部環境の汚染と悪化、雑菌の繁殖箇所の増加など、歯周病や歯肉炎の悪化を伴う原因となります。悪化予防のためにも、出来るだけ歯肉を刺激しない形で優しくブラッシングを繰り返す必要があります。
- 専門医への受診や往診依頼
不快歯周ポケットなどは、看護師の口腔ケアでは対応できない場合も多々あります。そんな時は、早期に歯科受診の予約を取るアプローチも必要です。
専門医への受診は、担当医への報告と相談から、患者さんの了承や患者さんのご家族の理解も必要です。担当医へは、口腔の状況説明により理解を得られるでしょうが、患者さんやご家族の理解は、直接的に疾患に関与しないので良いと返答があったり、理解がなかなか得られない状況になったりとすんなりと受診へと進まない場合があります。
その必要性を説明し、了承を得て受診行動へ進むステップを踏むことも看護師の役割です。
まとめ
看護師として、口腔ケアを実践する際に、出血や歯のぐらつきに恐怖や不安を覚え、なかなか口腔ケアに関与する自信が無いと言う事もあります。しかし、患者さんは、自分では何もできない状況にあります。それを変わって支援するのが看護師の仕事なのです。
そのことを踏まえて、正しい口腔ケア方法を習得し、口腔内トラブルへの回避、改善へのアプローチが求められています。