日本の看護師の役割はどのようなものですかと言われると口をつぐんでしまう看護師も多いでしょう。どのような役割を医療現場で果たす必要があるのかはよく考えてから働くことが大切です。医師が求めている看護師像を知ると共に、世界的な視野からの理解も進めておきましょう。
国内の看護師に求められている役割とは
医療現場での看護師の役割として日本では患者の身の回りの世話をすると共に、医師の仕事のサポートをすることという認識が広まっています。実際に看護師に与えられている権限について考慮しても、患者の健康状態の管理を行うことに加えて、医師の指示に従って医療行為を行うことが基本となっているのが実情です。
医師の指示なしに自己判断で医療行為を行うことはできず、基本的には医師が自ら行うべき仕事を代理で実行するという状況があるとも言えます。
しかし、そのような地位であることにより、患者にとっては身近な存在となっているのが看護師です。日常的な会話をして患者の満足を高めるのも看護師の役割として認識されるようになっています。
現状の医師が求める看護師像
現状の医師が求める看護師像は二分される状況があります。
チーム医療の考え方が広がる病院では、看護師の自主的な医療への参画が医師から求められているのが現状です。患者の最も近くにいる医療スタッフとして、患者の気持ちをよく理解して代弁する人としての役割が求められています。
また、些細な容態の変化についても医師以上に敏感な看護師が重宝される状況が生まれているのが実情です。
一方、日本の古くからの医療体制も続いている現場は少なくありません。
その場合には医師の指示通りに動いてくれる看護師が望まれているのが事実であり、医師の指示に対する忠実性や、阿吽の呼吸で必要な仕事を行う器量が求められています。
世界的に求められる看護師の役割
世界的な状況を見ると日本国内の状況とは異なることも留意しておきましょう。
医療に限らず、日本は世界的な情勢を見て良いと判断される点を積極的に取り入れる傾向があるからです。
ナースプラクティショナーが広がってきているのが正解的な情勢であり、一定の範囲内で看護師が医師の指示なく医療行為を行うのが求められるようになってきています。日本でもそういった人材の育成が進められてきている状況があり、今後は看護師の役割として求められるものになっていくでしょう。現在はその移行段階に差し掛かっているところなのです。