2000年に制度改正により回復期リハビリ病院や回復期リハビリ病棟という患者さんの治療の場所が立ちあげられています。
患者さんのリハビリに関与し、機能回復と社会復帰を目指す病院や病棟をいます。
その現場における看護師の仕事や働く姿勢についてまだまだ知られていない部分があります。
回復期リハビリテーションは、人の回復に関与できる喜びと達戦艦ある仕事です。
では、回復期リハビリテーションについてもう少し深く学びましょう。
回復期リハビリテーション病棟での看護師の仕事
ここに入院する患者さんは、基本的に状態が安定しています。
しかし、何らかの障害や機能低下により社会復帰困難である為に訓練や社会適応のための教育の為に入院します。
よって、全身状態の管理やセルフケア能力の習得、障害部位の根本回復の為のリハビリテーション目的で入院します。
よって、看護師として、安全に効果的にリハビリテーションが行えるように健康管理を行い、活動と休息のバランスをとる、精神的支援によりリハビリテーションが楽しくなるようにコミュニケーションをとる、ADL支援と残存機能の最大限活用による機能維持・回復・再習得を目指す事が業務となります。
病棟の取り決め
この病棟の取り決めとして、患者さんのリハビリテーションは3時間を要します。
リハビリ専門士と共に、機能回復に向けて多くの時間を費やします。
入院患者は、脳神経外科、整形外科、事故等の後遺症、神経障害で入院する患者さんが多いのが特徴です。
看護師は、日常生活支援である食事介助、排泄介助、入浴や清潔介助に多くの時間を遣います。
日中は、リハビリによりあまり目立ちませんが、トイレや移動の為に夜間ナースコールが多いという特徴もあります。
そして、多くの時間をリハビリに使う患者さんの為に、リハビリスタッフとの連機とコミュニケーションが重要となります。
患者さんの身体的・精神的状態や夜間の状態を適切に伝達し、安全・安楽にリハビリが行えるように情報提供する必要があります。
そして、患者さんの障害レベルや回復状態を観察し、要介助の状態等を正しく伝えることで、より効果的なリハビリの進行と、リハビリ専門士としての正しいアセスメントによる患者さんに合ったリハビリプランの作成ができます。
そうする事で、患者さんの回復に役立てる情報提供ができます。
回復期リハビリテーションに向いている看護師像患者さんとのコミュニケーション能力が高く、対話を大切にしたい思いのある看護師が向いています。
患者さんは、自分の機能回復に関する予後に深く興味を持ち、時に過度の期待をしていることがあります。
そして、良き不安により精神的健康を崩していることも考えられます。
患者さんの思いや希望を聞き、その思いに寄り添い、辛さや頑張りを受けとめられる看護師が必要です。
また、患者さんは回復に対して強く喜びを感じ、また頑張ろうと努力します。
その姿勢をともに喜び、共有し、頑張る力を応援できる看護師が向いています。
自信を失った患者さんに、「○○は前より出来ているよ」などとこちらからアプローチ出来れば、患者さんのやる気に火が付けられる関わりが出来ます。
時に躍起になって頑張りすぎる患者さんの制止をしたり、健康や休息、活動に着目したりして、患者さんの観察を十分に行い、無理なくリハビリを続けられる助言が出来る看護師が信頼されます。
まとめ
回復期リハビリテーション看護師は、患者さんの一度失った機能を回復させ、生活の質を向上する事に関われる魅力ある仕事です。
しかし、患者さんの回復には、安全管理やリスク管理が重要となります。
障害を抱えての療養生活は、身体状況的に、精神的に転倒や怪我などのリスクを負う危険性があると認識して仕事を行う必要があります。
よって、喜びと遣り甲斐の他に、大変さを併せ持つ病棟と理解する必要があります。
また、健康管理、リハビリの多い職場ですので、医療行為や医療機器に触れる機会は多くはないと言う現状があります。