看護師として医療現場で働く間に、保健師に興味を持ち転身しようと思う人も少なくないでしょう。では実際に、看護師から保健師になるにはどうすればいいのでしょうか。
保健師の専門教育を受けられる学校に入る
保健師になるには、国家試験を受ける必要があります。
国家試験を受けるには、保健師の専門教育を受けられる保健師の学校に通う必要があり、難易度はさまざまです。文部科学大臣の指定した学校において1年以上勉強することが、国家試験の受験資格となっているのです。
大学の場合は、看護師の国家試験とともに受けられますが、専門学校などで看護師の教育のみ受けてすでに看護師になった人の場合は、保健師の専門学校に通う必要があります。
保健師になるには看護師であることが前提だからなのです。
保健師の国家資格を取る
保健師の専門学校で必要なカリキュラムを学び単位を取ると、国家試験を受けられます。
毎年1回実施されており、知識や技術を問われる筆記試験が行われます。
合格率は高いので、学校でしっかり学んでいれば問題のない難易度といえるでしょう。
それよりは、日々の勉強や実習、レポートの数々をこなしていくほうが大変で、難易度が高いといえるのかもしれません。
そして、合格すると厚生労働大臣から免許が交付され、晴れて国家資格を持った保健師になります。また保健師の資格があると、申請により得られる資格もあります。
保健師になって働く
保健師の働く場所はいろいろあります。都道府県や市町村、企業や学校などです。
看護師は患者さん一人一人の疾患をチーム医療でみていきます。
保健師は予防医学なので、地域全体をみて健康管理をしていきます。
そして、必要な個人に焦点をあてて、指導や教育をしていきます。
看護師とは違って夜勤はありませんが、チーム医療ではなく自分がその地域、個人を担当するので看護師とは違った責任があります。また病院では最新機器に囲まれ、日常的に使う物品も豊富にあり、清潔に作業を行っていきますが、保健師の場合は清潔であることには変わりありませんが、限られた環境や物品の中で、検診なども行っていきます。
同じ医療者で似ていると思われる看護師と保健師ですが、実際に仕事についてみると違うなぁと思う点がいくつもあがってくるでしょう。しかし、住民のみなさんや患者さんと対象者は違っても、健康であって欲しいという元の願いは同じです。自分がどちらの仕事に向いているのか、とりあえずチャレンジしてみるのもいいかもしれませんね。