患者の苦痛を軽減するスペシャリストとして活躍するためには健和ケアについて学ぶ必要があります。その最たる資格が緩和ケア認定看護師ですが、どのようにして取得ができるでしょうか。その後のキャリアパスについても確認しておきましょう。今後も需要が高いと理解できます。
緩和ケア認定看護師になるには
緩和ケア認定看護師となるために必要なのは一般的な認定看護師の資格取得の条件と同一です。認定看護師の専門領域の一つとなっているのが緩和ケアであり、現代で必要とされている看護スキルを習得するための過程が設定されています。
緩和ケア認定看護師になるためには看護師免許の保有、通算五年以上の実務経験、通算三年以上の緩和ケアに関わる看護実績、五例以上の緩和ケアを受ける患者のケア経験が必要とされています。看護実績に関しては病院であっても在宅ケアであってもよく、必ずしも専門ではなくても患者数が多い現場として認められれば構いません。
この条件を満たした上で615時間以上にわたる教育課程を修了し、認定審査に合格すると緩和ケア認定看護師としての資格が得られます。
取得で描けるキャリアパス
緩和ケア認定看護師の資格を取得すると患者の苦痛を軽減するためのスペシャリストとして活躍の場が広がります。在宅看護における疼痛管理は緩和ケアにおける最も重要な領域であり、キャリアパスとして描くことができるでしょう。
しかし、現実にはそのキャリアパスを選ぶ人はあまり多くありません。
むしろ勤め先としては規模の大きな総合病院や大学病院、専門病院が選ばれています。
これは緩和ケアの指導者として他の看護師にノウハウを伝える人材としても重宝されているからであり、現場を指揮する人材として積極的な採用が進められています。活躍次第では昇進の可能性もあるため、キャリアアップ志向の強い人にとって有利な資格となるでしょう。
現在も今後も需要が高いがん領域
診療科として緩和ケア認定看護師が注目されやすいのはがん領域です。
皮膚科や救急でも必要とされていることが多いものの、最も重要になっているのががんによる疼痛の管理となっています。
がん患者は増加の一途を辿っているのが現状であり、今後もその需要が低下することはないでしょう。患者のQOLを高めるための看護のスペシャリストとして多くの病院で渇望されているのが緩和ケア認定看護師です。
取得すれば生涯にわたってニーズの高い人材として活躍できるでしょう。