看護師は人の命を救う素晴らしい仕事です。
けれども、時にはとても難しい問題にぶつかるので、高度な知識と技術が必要となります。
そこで、普通の看護師よりもより専門的な看護師の出番なのです。
それが日本看護協会の実施する認定試験に見事合格した、認定看護師と呼ばれる人たちです。
認定看護師
認定看護師になるためには、まず保健師、助産師、看護師の免許を持ち、実務経験を5年以上積まなければいけません。
実務経験の内3は、認定看護分野であることが必要です。
そして、認定看護師になるための教育課程を学び、試験に挑むことになります。
認定看護分野
さて、認定看護分野というのは、一体どのような分野かというと、「救急看護」、「皮膚・排泄ケア」、「集中ケア』、
「緩和ケア」、「がん化学療法看護」、「がん性疼痛看護」、「訪問看護」、「感染管理」、「糖尿病看護」、「不妊症看護」、「新生児集中ケア」、「透析看護」、「手術看護」、「乳がん看護」、「摂食・嚥下障害看護」、「小児救急看護」、「認知症看護」、「脳卒中リハビリ看護」、「癌放射線療法看護」、「慢性呼吸器疾患看護」、「慢性心不全看護」、以上の21分野となっています。
資格を取得して認定看護師になることで、普通の看護師よりも出世や勤務条件が良くなることが期待できるのですが、一部では認定看護師に対して普通の看護師と変わらぬ待遇をする病院もあるので、仕事量が増えるだけというリスクもあります。
それに資格取得のためには、専門機関で勉強しなければいけませんから、授業料や教材費などで120万円くらいは支払わなければいけません。
看護師は、忙しくて激務の割には給料があまり多くないというのが実情ですから、資格取得を目指すには十分に準備が必要となります。
認定看護師の仕事内容
じゃあ、肝心の認定看護師の仕事内容って、どんなものなのか、というと主に3つに分けることが出来ます。
まず、専門機関で学んだ技術や知識を使って、患者の看護をすることです。
例えば、認知症看護を行う場合には、認知症患者が居心地の良い環境を作ると同時に転んで怪我をしたり、合併症にならないように十分な看護をしていきます。
また、徘徊や暴言などの問題行動を出来るだけ少なく出来るように患者の精神的な看護をしていくのです。
2つめは、他の看護師に対して指導をすることです。
前述の患者にとって心地よい環境づくりをするにしても、1人では出来ませんから他の看護師の力が必要です。
そのようなときに、的確な指導を行ったり、マニュアルを作成したりします。
3つめは、患者、そして監護をする家族、看護職員に対するコンサルテーションです。
認定看護分野は、非常に精神的にも肉体的にも関わる人達を疲弊させます。
そのような状態で皆が潰れないように、相談に乗って不安を解消したりアドバイスをするのです。