高齢化に伴い、医療問題が取り沙汰されている現代の日本ですが、その一方で医師の医療現場での激務などが問題となっています。
これは患者数に対して、慢性的な医師不足といった背景がある為であり、それにより医師一人に対しての仕事量の負担などが多くのしかかってきているのだと言えます。
そこでそういった問題を軽減すべく、日本での導入が検討されているものが特定看護師制度といったものです。
これは医師の負担軽減を始め、医療現場においての医療行為をより円滑に行う為に有効になるであろうといった考えの下、検討されているものである一方で、導入については賛否があるといった状況が続いています。
特定看護師とは
まず特定看護師とはどういったものであるかと言うと、従来の診療の補助といった枠内での業務内容を更に拡大したものであり、特定の分野においての医療行為を看護師が行う事を可能にするものであると言えます。
その為、医師が行う医療行為に近い行為を行うといったものになり、これにより医師にかかる業務の負担を軽減出来るといった狙いがあり、海外では既に導入が行われています。
実際にアメリカでは、ナースプラクティショナーといった名称で従来の診療補助行為を始め、看護師による診療行為が行われており、これが日本で言う特定看護師に該当すると言えます。
アメリカの場合には、病院から支払われる医師への給与が非常に高額であるといった事から、どちらかと言えば病院側の経営維持の為に積極的に導入が行われているといった背景があります。
特定看護師には条件アリ
特定看護師になるにはいくつかの条件があり、それらをクリアする事により晴れて特定看護師になる事が出来ます。
その条件とは、まず認定看護師の資格保持者であり、更に5年以上の経験があるか否か、次に医療分野での大学院修士課程を修了しているか否か、次に第三者機関において、知識、能力といった点において評価を得ているか否か、そして研修等を経て、研修中の身分が保証されているか否かといった条件を満たす必要があると言えます。
この様に、特定看護師になるにはいくつかの条件を満たす必要があり、なかなか簡単にはその身分を取得出来ないといったものであると言えます。
求人について
そして求人についてですが、現段階では導入を検討しているといった状態である為に、具体的な内容は不透明であると言えます。しかし、日本の慢性的な医師不足といった事を考えた場合には、日本全国の医療機関にて求人があるといっても過言ではありません。
そして給与についても同様に、現段階では不透明であると言えますが、専門看護師という所謂、一般的な看護師と、認定看護師という特定の範囲に特化した看護師の給与を比較しても大きな差がない為に、特定看護師についても大きな差は生まれない可能性もあると言えます。