「助産師」とは、その名の通り出産を控えた妊婦さんを助ける仕事をする人です。
かつては「産婆さん」と呼ばれていたこの職業は、出産の際に赤ちゃんを取り上げることを仕事としていました。
明治時代の中頃までは特別な資格がなくてもこの仕事をすることが出来ましたが、1899年より免許制となり一定水準の知識と技術がある人だけがこの仕事に携われるようになりました。その後、2002年に施行された法律によって「助産師」と呼ばれるようになりました。
ここでは、この仕事に携わるための資格と、その資格を取得するための国家試験について説明していきます。
助産師になるためには
さて、実際に助産師として働くためには、どのようにすれば良いのでしょうか。
まず、この仕事をするためには看護師資格を取得していなければなりません。
そのため、まずは看護専門学校または看護系の短期大学を卒業した後、看護師国家試験に合格して看護師の資格を取得後、国が指定している養成校で一年以上必要な知識を学び、臨床実習で実践的な技術を身につけて初めて国家試験の受験資格が与えられます。
助産師になるためには、このような長い道のりをたどっていかなければならないのです。ちなみに、現状では助産師は看護師と異なり、女性のみが資格を取得することが出来ます。
国家試験の内容、難易度、合格率について
助産師国家試験は毎年1回実施され、北海道、青森県、宮城県、東京都、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、および沖縄県にて行われます。試験内容は全問マーク式の筆記試験で、きちんと養成校で必要な知識と技術を得ていれば決して合格は難しくありません。
事実、この試験の合格率は毎年90%以上であり、1年間きっちり勉強をしていれば確実に合格出来るといえます。
ただし、設問の中には引っかけ問題や難問が含まれている場合があり、合格率が高いからといって油断は禁物です。
合格するためのポイントとは
難問に関しては、他の受験者も解答出来ない可能性が高いため、無視しても問題はありませんが、引っかけ問題には絶対引っかからないよう、問題文を熟読して解答するようにしましょう。
また、時間配分に注意する、マークミスをしないように気をつけるなど、基本的な事項も忘れないよう心がけましょう。特にマークミスをしてしまうと、1年間の勉強が全て水の泡になってしまいます。決してないとはいえないミスであるため、マークミスは絶対にしないように注意しましょう。