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認知症患者さんと家族のケア

認知症と診断された患者さんは、自分が認知症と診断された事を知らない場合が多くあります。
また、自分が認知症ではないかと、最近の物忘れの状態等により疑っている患者さんもいます。
また、認知症か否かは問題ではなく、明らかに認知症を分かる重度な患者さんもいます。
その患者さんを支える家族にも多くの苦悩とストレス、戸惑いがあります。
患者さんを主体とした、家族ケアの在り方と、その患者さんの人生を最期まで支える支援について考えてみましょう。

 

患者さんとの注意したい関わり方

認知症患者さんを看護する上で問題とされている事。
それは、身体拘束や、本人の意思を無視する行為です。
一昔前では、介護衣の着用やミトン、身体拘束などにより認知症患者さんを縛る看護をしていた時代もありました。
しかし、人権や尊厳を守ると言う基本的姿勢を重要視し、その人を人として正しく対話するという医療職、介護職の姿勢を改める声の高まりから、このような処遇を行う医療機関や介護施設は無くなっています。

・人としての権利
患者さんの行う行為や行動に看護職者が悩まされている現状は今も昔も変わりありません。
だからと言って、身体を拘束される、行動を制限される事は人権に反します。
自分のしたい事を出来ないようにすることは、だれもがしてはいけない行為です。
しかし、それが命の危機に瀕する事であれば危険を回避される事も必要です。
その方法がどうであるかが重要となります。
縛る、制限するのではなく、安全であるように環境を整える事が大切なのです。
例えば、転倒リスクがある場合は、歩行や移動を制限するのではなく、転倒しないように環境を調整する、付き添うなどと言う対処方法があります。
看護師として、人権を守りながら安全と安楽を確保出来る関わりが必要です。

・認知症の患者さんの見方
看護職者が陥りがちな患者さんを見る視点として、「出来ないから」「どうせ、忘れるから」「きっと分からないであろう」という曲がった見方です。
どうせ分からないからカーテンをしかない、きっと忘れるだろうからきつく言葉をかけてしまう、自分たちとは違うと言う認識で見てしまう事があります。
認知症患者さんは、確かに覚えていないかもしれませんし、忘れてしまうかもしれません。
しかし、その乱雑な対応やケアは心に響いてしまいます。
その手荒な看護が、夜間の不安や不穏に繋がったり、徘徊の原因となる事もあります。
看護職者の曲がった見方と関わりが、その患者さんを苦しめる結果とならないよう言動には注意が必要です。
 

家族支援

両立
まず、認知症と家族が診断されるとまともに受け止められない家族の方が多くいます。
現実を受けとめたくない家族の方に、安心出来るように声をかけされる事を要求されます。
そして、明らかに認知症と分かっている家族の方もいます。
認知症を抱える患者さんの家族は多くの不安があります。

その人の認知力やこれからの進行状況、予後や余生について、退院後の生活や介護の必要性と、それによる自分たちの生活への影響に不安を感じています。
施設でケアして欲しい、自分たちでは見ることが出来ない、なるべく自宅で見てあげたい、自分たちと福祉機関との併用で生活をなりたたせたいなどそれぞれの家庭の事情によるニーズがあります。
また、在宅生活を希望したいけれど、状態が悪い、障害の程度が重すぎる等の理由から介護できない事で自分たちを責めて悲痛を感じている家族の方もいます。

その家族の方の思いを聞き、不安や疑問、辛さを理解し、必要な支援へとつなげたり、その思いを実現出来るよう支援する関わりが必要です。
看護師として最も求められることは、その思いを表出できるように関わるゆとりあるコミュニケーション能力です。
そして、各協力機関との連携によるニーズの充足です。
 

まとめ

認知症の患者さんを看護、ケアする事は一人ではできません。
また、その人を除外してケアや治療を決定する事もできません。
分からない、理解できない患者さんにも思いがあります。
その思いを引き出し実現出来るよう関わること、自己決定出来るよう関わることが大切です。
そして、大切なのはその方を支える家族支援です。

認知症の患者さんへの対応を家庭でどのように考えているか、今後どのようにしたいかを確認し調整する、そして不安や疑問を抱えることなく退院できる事を目指します。
認知症患者さんと関わることは、一人では困難です。
一人で抱え込み対処しようとすることは出来ないと考えておいた方がよいでしょう。
患者さん本人にも思いを聞いて、みんなでその人を支える姿勢と関わりが大切です。

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