患者さんから聞かれることが多い質問をあらかじめ知っておくことによって、その対応がしやすくなります。特に看護学生においては、患者さんとかかわる機会が少ないので、病院実習においても大いに役立つでしょう。
患者さんの状況によって質問もいろいろあります
患者さんが入院している目的は、病気を治したり抑えたりすることで、より健康になることです。そのため、多くの患者さんは自分の体のことや将来のことに不安を持っています。特に、はじめて診断された病気であれば、どのような病気なのか、これからどうなっていくのかは、誰もが気になるものです。
これらのことから、患者さんからは病気について聞かれることが多いです。
自分の病気はどんな病気なのか、どういう状況で、これからどうなっていくのか、治療に使われている薬はどんなものなのかなどを質問する人が多くいます。
一方、完治が難しい病気で何度も入退院を繰り返しているような人は、病気とうまく付き合っていく方法を知りたいと思う患者さんが多く、病気が治って退院を目前にしている患者さんは自宅に戻ってからのことを気にします。
このように患者さんの状況によって、聞かれることが多い質問の内容も変わってきます。
看護学生が病気のことを聞かれたら
学生のときに、患者さんから病気や病状、治療などについて質問を受けることも少なくありません。
しかし、学生のうちにはすべてに答えることはできないので注意が必要です。
なぜなら、学生はカルテなどの情報を見ることができますが、すべての情報を正しく患者さんに伝えることが難しいからです。
そのため、もしも患者さんからそのようなことを聞かれた際は、答えられないことを伝え、知りたがっている旨を看護師に報告すると良いです。
看護師が患者さんから質問された場合
一方、看護師も患者さんからそのようなことを聞かれることも少なくありません。その際は、患者さんの理解度と状況を考慮した上での対応が求められます。
しかし、薬剤に対する詳しい説明を求めている場合は薬剤師と連携することや、病状についての詳しい説明を求めている場合は医師と連携するように働きかけます。
このように患者さんからは、病気や病状などについての質問が多いです。
学生のうちは答えることができませんが、看護師は状況を理解した上で看護師としての範囲で説明は可能です。
また、必要に応じて他職種と連携することでより患者さんのニーズにこたえることができる場合があります。